紛争地域で産出されたダイヤモンドが合法的なダイヤモンドのサプライチェーンに流入するのを防ぐため、ダイヤモンドは採掘から小売の現場まで、輸送経路の各ポイントで監視されています。この監視プロセスは「キンバリー・プロセス」および「システム・オブ・ワランティー」と呼ばれています。キンバリー・プロセスは国連によって義務付けられており、今日、99%以上のダイヤモンドがこのプロセスを通じて紛争と関係のない地域から採掘されていることが証明されています。詳しくは、キンバリー・プロセス、システム・オブ・ワランティー、ダイヤモンド業界、政府、非政府組織による紛争地ダイヤモンドを根絶するための 継続的努力をご覧ください。
|
 |
 |
 |
業界の安全対策の強化
2006年11月、ボツワナのハバローネで開催されたキンバリー・プロセス検討委員会において、世界71カ国、Global Witness及びPartnership Africa Canadaなどの非政府組織、ワールド・ダイヤモンド・カウンシルは、キンバリー・プロセスの強化に向けた重要な対策に関し次の合意に達しました。
• 作業部会が作成したキンバリー・プロセスを強化する46の勧告を採択。
• ダイヤモンドの流通を追跡するグローバルなダイヤモンド統計の発表。
• 非公式漂砂採鉱に関連する問題と解決を検討する作業部会の設立。
• 今後3カ月間、ガーナにおける重大問題に取り組むこと。場合によってはキンバリー・プロセスの停止が必要。
• ダイヤモンド原石の地理的原産地について税関に情報と識別方法を提供する。
• かつて戦火に見舞われた各国政府のために技術援助を提供する。
• キンバリー・プロセス承認国にニュージーランドとバングラディッシュを加え、参加国の合計数を71カ国とする。
合意事項の詳細についてはキンバリー・プロセス最終共同声明をお読みください。
|
 |
 |
|
紛争とは無縁のダイヤモンド業界であるために
 |
採鉱:
採掘後、ダイヤモンド原石はGovernment Diamond Officesに輸送されます。 |
 |
輸出(キンバリー・プロセス):
Government Diamond Officesに到着後、紛争と関連性がないことを確認するため、ダイヤモンドの輸出地がチェックされます。ダイヤモンドはその後、不正に開封できない容器で密封され、政府認証のキンバリー・プロセス証明書が発行されます。この証明書には通し番号が付けられています。現在71カ国がキンバリー・プロセス証明制度に従い、それぞれの国内で法令化しています。これらの国だけがダイヤモンド原石を合法的に輸出することができます。 |
 |
輸入(キンバリー・プロセス): 71のキンバリー・プロセス参加国のみ、ダイヤモンドを合法的に輸入することができます。輸入されたダイヤモンドは税関で所定の手続きに従って証明書や容器が密封されているかどうかチェックされます。政府認証のキンバリーの証明書が添付されていなかったり、容器が密封されていないダイヤモンド原石は税関によって返送されます。 |
 |
製造/取引(システム・オブ・ワランティー): 合法的に輸入されたダイヤモンドは、取引、宝飾品への加工、研磨が行えます。その工程の間に数社が関わることとなりますが、ダイヤモンドの所有権が移転するたびに、それらが紛争地域から供給されたものではないことを保証する宣誓文を記載したインボイスを添付する必要があります。これは「システム・オブ・ワランティー」と呼ばれています。製造業者や取引業者は、年次監査手続きの一環としてインボイスに記載された保証文を監査し、記録を5年間保存することが義務付けられます。 |
 |
小売(システム・オブ・ワランティー): 小売業者は在庫および販売するダイヤモンドに、紛争と関連性のないことを証明する宣誓文が添付されていることを確認する義務があります。また、年次監査手続きの一環としてインボイスに記載されたシステム・オブ・ワランティーの記述を監査し、記録を5年間保存することが義務付けられます。購入者に渡す領収書については、システム・オブ・ワランティーの記述が義務付けられていません。しかし、システム・オブ・ワランティーを通じてダイヤモンド取引の監視や法令遵守、説明責任を強化することにより、消費者の購入するダイヤモンドが紛争と関係のないことを証明することができます。また消費者はダイヤモンドが紛争と関係のない供給であることの証明を小売店に求めることができます。 |
「安心して購入するために」のページが追加される予定でます。このページには「小売店に問い合わせるべき質問」が盛り込まれていますので、是非、ご覧ください。
このページの先頭に戻る
キンバリー・プロセス
紛争地ダイヤモンドは1990年代、シエラレオネにおける非人道的な紛争に際して、世界のマスコミの注目を集めました。国連、各国政府、ダイヤモンド業界、非政府組織(グローバル・ウィットネス、アムネスティ・インターナショナル、Partnership Africa Canada)は、紛争地ダイヤモンドが合法的なダイヤモンドのサプライチェーンに流入し、紛争の資金源となるのを防ぐためのグローバルシステムの必要性を認識しました。
そこで、ダイヤモンド原石を輸出入する際、密封された容器に入れ、ダイヤモンドが紛争と関係のない地域から供給されていることを示す、識別番号付の付いた政府認証の証明書を添付することを参加各国の政府に義務付ける「キンバリー・プロセス」と呼ばれる協定が策定されました。キンバリー・プロセス証明書の実例を見る。
キンバリー・プロセスにもとづき、ダイヤモンドは参加国間でのみ輸出入が可能になります。証明書が添付されていないダイヤモンド原石の積荷は、参加国への搬出入が許可されません。これによって紛争地ダイヤモンドは制限され、合法的なダイヤモンドのサプライチェーンに侵入不能となり、非合法な目的に使用できなくなります。
2002年11月に、キンバリー・プロセス証明制度は52カ国の政府によって批准、採択され、2003年の8月に完全実施されました。
今日、71カ国の政府がダイヤモンド産業や非政府組織と連携し、国連によって義務付けられたプロセスを遵守しています。キンバリー・プロセスの参加国が扱うダイヤモンドは、現在、世界のダイヤモンド原石産出量の99%以上を占めています。
キンバリー・プロセス参加国はコンプライアンスを確保するため、参加国同士による監視や定期的な査察を受けています。さらに、ダイヤモンド原石はすべて個別に監査され、各国の法規制が適用されます。プロセスを遵守していないことが判明した国には、キンバリー・プロセスによって制裁が課されることがあります。
キンバリー・プロセス参加国は厳しく監視されます。最近ブラジルを訪れたキンバリー・プロセスの査察団が、同国の管理体制について不一致や不備を指摘しました。これに対しブラジル政府は、ダイヤモンド原石の公式な輸出を一時停止して積極的に対応し、逸早く状態を改善すべくキンバリー・プロセスと協力して取り組んでいます。
キンバリー・プロセスの要件
- 国境を越えて輸出入されるダイヤモンド原石は、
- 不正に開封できない密封された容器で運ぶ。
- 政府が認証したキンバリー・プロセス証明書を添付する。
- 偽造不可能な証明書に積荷の内容物と通し番号を記載する。
- 積荷はキンバリー・プロセス参加国へのみ輸出が可能である。
- キンバリー・プロセス参加国が証明書の添付されていないダイヤモンド原石の積荷を、輸出入することは法令違反とみなす。
- 正規の手続きに従わなかった場合、荷物を没収ないし受け取りを拒否され、刑事制裁が課される場合がある。
- キンバリー・プロセスの遵守について疑義が生じた場合は、政府間レベルで調査が実施されるものとする。
このページの先頭に戻る
システム・オブ・ワランティー
全てのキンバリー・プロセス参加国によって保証されたこのシステムにもとづき、原石および研磨処理済みのダイヤモンドを売買する場合は、以下の宣誓文をインボイスに記載する必要があります。
「このインボイスに記載されるダイヤモンドは、国際連合決議を遵守し紛争への資金提供に関与しない供給先より購入されたものです。ダイヤモンドの販売業者として、当方が承知している限り、且つまた、供給者からの書面による保証により、これらのダイヤモンドが紛争に関係のないことを保証します。」
この宣誓文を記載する企業は、サプライヤーから受領したシステム・オブ・ワランティーの保証されたインボイスも記録することが求められています。保証の受領と発行のこの流れは、サプライヤーからの保証と自社がその保証を発行を毎年企業は自社の監査役が監査、確認しなければなりません。正当に権限を与えられた政府機関に求められたときには、この記録を提示して、サプライヤーがキンバリー・プロセスを遵守していることを証明する必要があります。
キンバリー・プロセスの条件では、購入の際のインボイスに保証がないにも関わらず、販売の際のインボイスに保証の宣誓文を記載することは違反とみなされます。この規則に従わなかった場合、速やかに調査が実施され、各種業界組織からの追放につながることもあります。
システム・オブ・ワランティーのインボイスの実例を参照するには、右の画像をクリックしてください
このページの先頭に戻る
根絶に向けて
キンバリー・プロセスは改善を目指して絶えず見直されています。この見直しは、非政府組織やダイヤモンド業界の専門家、その他の利害関係者から寄せられる情報をもとに、各国の政府によって実施されています。現在60を越える改善案がプロセスに寄せられており、2006年にボツワナのハバローネで開催の総会で合意・採択された提案については、国連総会によって批准されます。
キンバリー・プロセスやシステム・オブ・ワランティーに加えて、ダイヤモンド業界は政府や非政府組織と共に、紛争地ダイヤモンドを根絶する追加措置を講じています。反乱勢力に占領されやすい、零細な採掘の安全性や労働条件の改善に取り組んでいる“ダイヤモンド・デベロプメント・イニシアチブ”はその一例です。DDIは、ダイヤモンドが地域の政府およびコミュニティーの収益のために採鉱され流通されていることを確保する持続可能な方法を見出すことを目的としています。
このページの先頭に戻る
紛争地ダイヤモンドとは?
背景
|